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jameschen


Life Choices with James Chen!

これまで格闘ゲームコミュニティを支えてきた重鎮が、新型コロナウイルスのパンデミックにより苦境に立たされているようです。

英語圏で格闘ゲームの実況・解説を行っており、日本でも”チェンおじ”の愛称で有名なアメリカのJames Chen氏が、eスポーツキャスターの仕事を諦めてプログラマーとして転職することを考えているようです。

Chen氏は以下のようなツイートをしています。
3年以上もプログラミングをしていなかったのに、本当にプログラミングに戻れるのだろうか?
こんなにプログラミングをしていなかった人を雇ってくれる人はいるのだろうか?
私は、eスポーツの生活を長く続けようとするあまり、自分を困難な状況に追い込んでしまったのではないかとよく考えます。

(プログラミングをする生活を)望んでいません。
しかし、基本的にはそうしなければならないと思っています。
eスポーツの夢は公式に死んだかもしれません。

(なぜeスポーツの夢は死んだのか?)
経済的に実現不可能。
私は、自分の健康、猫の健康、家の緊急修理など、緊急事態に常に怯えながら生活しています。
この3年間はほとんど赤字で、パンデミックがその問題をさらに悪化させました。

私の副業である解説者の仕事は、前職にも影響していたと思います。
だから、もし仕事に戻るとしたら、eスポーツのことは本当に横に置いておかなければならないと思います。

このツイートに対し、「格闘ゲームでもそうですが、基礎がしっかりしていれば、新しい言語やパターン、ライブラリを簡単に学ぶことができます。昔とは違うやり方をしているかもしれないと、心を開いていればいいのです。」などと言った前向きなアドバイスも寄せられています。

Redditでもこのツイートについてスレッドが立っていますが、アメリカの格闘ゲームコミュニティは収入面であまり恵まれていないらしく、人生の選択を迫られるケースは少なくなさそうです。


以下、redditの一部コメントを翻訳したものです。

・勉強し直さないといけないけど、彼は絶対戻ってこれるよ。最近はYouTubeのチュートリアルとかですぐに習得できるし。面接に行く前に自分の小さなプロジェクトを作って見せたらどうかな。
・高齢化が進んでるCOBOLの世界の中なら彼はかなり若いし、使われなくなるとしてもかなり先になると思うよ。
・誰もがサクセスストーリーを見て、「夢を追いかけろ」「嫌われ者に耳を貸すな、やりたいことをやれ」と励ますけど、実際に成功した人の裏には失敗した人が山ほどいるんだよね。
・誰がFGCを見てeスポーツとして成功すると思えるだろうか?FGCのサクセスストーリーはほとんどがコンテンツクリエーターやストリーマー。コメンテーターとか競技者だけの人はいない。そういう人は副業で他の事をしてる。なぜならお金にならないから。チェンの問題は彼自身にブランドを確立するだけの個性がない事。いつまでも”あの実況の人”のままだけど、FGCの成功者は今やそれ以上の存在になってる。好きなことでお金を稼ぎたくても、現実にはそれができないこともあり、手放すタイミングも見極めなければいけない。
・トッププレイヤーでも安月給だよ。何十年もこの状態。スト4全盛期でさえそうだし、昔も今もFGCは貧乏だよ。もし君が無一文になって、10年も社会から離れていて、関連する経験もスキルもなく、FGCに参加した後に仕事を得るための十分な教育も受けていないことに気づいたら、それは君が選んだ道だということを思い出して欲しい。
・Maximillianはコンテンツに、Jamesはeスポーツに賭けていた。どれも最初は成功とは言えなかったし、たまたまJamesの選択が上手くいかなかっただけだよ。もっと早く見切りをつけるべきだったかもね。
・生存者バイアスだね。
・よく言ってくれたよ。夢はとても魅力的なもので、成功した人はいつも祭り上げられるけど、失敗した人のことはわからないもんね。
・何でもいいから本格的にコーディングし始めて、それをGitHubにアップロードしてそれを元に履歴書を更新して求人に応募していこう。自分の苦悩を嘆いたり、フィギュアに夢中になったりするよりも、はるかに良い時間を過ごすことができるよ。
・一生懸命やっても失敗することはある。もしJamesがお金と安定した生活が必要だと感じているなら、そのために働くべきだしプログラマーになるのは良いアイデアだと思う。彼はFGCのeスポーツという非常にリスクの高い事に挑戦したけど、報われなかった。よりよい生活のために他の事に挑戦するのはいい事だし、もしかしたら自分が幸せになれる何かを見つけられるかもね。
・Brian_Fはこの前、FGCでどうやってお金を稼ぐか?ってビデオを出してたけど、Chenの賭けは賢いものじゃなかった。
・Brian_Fは「馬鹿はアホみたいなサムネがないとクリックしない」って分かってるね。
・頼むからみんな、夢のために安全な「モノ」を捨てないでくれ。本気でやりたいと思えばどっちもできるんだから。Brian_Fはコーダーで、副業としてこのFGCをやっていて、見事にファンを作っていると思う。
・残念ながら年をとるとプログラマーとして克服するためにかなり大きな妨げになる。
・でも彼には幸運なことに、縁故主義も横行してるぞ。FGCのコネも利用して・・・ちょっと待てよ
・CS分野だと年齢差別がある。若くて安い人を雇えるからね。
・自分が何をしているのかを理解していれば、中堅のSaaS企業では、30代や40代の末端のシニア・エンジニアに年収15~20万ドルを支払う仕事がたくさんある。悪い仕事ではない。
・彼が格闘ゲームを愛していることは理解できるけど、FGCにすべてのチップを賭けることは、たとえこのパンデミックがなかったとしても、常に大失敗に終わるだろう。格闘ゲームは、他のeスポーツタイトルに比べて収益性が低いことをJamesは知るべきだった。UltraDavidもFGCに参加しながら弁護士業務を続けていた。現時点では、プログラミングにフルタイムで戻り、FGCの仕事はパートタイムで(もしくは可能な限り短時間で)行い、自分の生活スタイルを経済的に持続可能なものにする必要がある。今は経済的に破綻しているから、猫を売ってしまえと言いたいところだけど、今の彼の正気を保っているのはおそらく猫だけだと思う。
・彼は夢のような生活をしていた。10年近く、あるいはそれ以上の間、FGCの最大級のイベントの解説をしていた。あらゆる格闘ゲームのために世界を旅した。もし自分がそれを1年でもできて、それによって自分を支えられたら、幸せな男だと思うよ。
問題は、James少年の「FGC」という言葉ではなく、「eスポーツ」という言葉にある。FGC的にはeスポーツは間違いだとずっと言い続けてきたのに。
・eスポーツは扱いが難しい獣だ。FGCはeスポーツのお金を欲しがっているが、eスポーツの企業イメージを欲しがっているわけではなく、一方がなければ他方もないという事実を受け入れられないんだ。レッドブルはFGCにとって素晴らしい存在だけど、彼らがFGCのイベントでほとんど、あるいは全く利益を上げていないことは保証できる。
・キャスター業だけでは利益が出ないことは、以前から分かっていたことだ。彼は、腹を痛めてツイッターで同情を求めるのではなく、ストリーミングやYouTubeでのコンテンツ制作、そして個性を出す努力をするべきだった。先見性や状況認識力は、明らかに彼の長所ではない。この業界に何年も身を置いているのに、いまだに収入を得る方法を知らない "大人 "が、このようなことをしているのを見て、雇い主になる可能性のある人になったと想像してみてくれ。
・ほとんどの場合、FGCでお金を稼ぐには既に大会で立派な成績を収めたトッププレイヤーか、カリスマ性のある人物か、動画泥棒か、絶対的に性格が悪いプレイヤーのいずれかだよ。




James Chen氏のプロフィール