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2021-09-14 (48)


プロゲーマーのボンちゃん選手が、プロゲーマーのお金と仕事に対する姿勢について配信で語りました。
ボンちゃん選手は幼い2人の子供を持つ父親であると同時に、格闘ゲーム業界で後輩たちの模範となる地位にいるプロゲーマーとして、普段あまり語られることのないお金と仕事について、自身が背負う責任と仕事への謙虚な気持ちを吐露しています。

業界のためにも、後に続く人達がプロゲーマーとして生活していけるために、上に立つ者は心苦しくても仕事を安請け合いせず、逆に自分がもっと稼ぐためにも上の立場の人にはもっと稼いでほしいと語っています。



以下、ボンちゃん選手が配信で語った内容です。

・娘に彼氏を紹介されたら、彼氏に「何おまえ?結婚する気あんの?」「結婚する気あるなら別に付き合ってもいいよ」って言わざるを得ない。
・そこで「すみません、わかりません」ならOKだけど、「ありません」ならクビ。「スロットで食ってます。娘さんを下さい」は舐めるな。俺ですらびくびくしながらそこにいったのに。
・彼氏が髪染めてるのは嫌。イメージとして終わってそう。自分がこんな色になってる以上は全否定できない。
・浮浪者見た目ならともかく、若いなら許しちゃう。見た目で判断しない。
・若手プロゲーマーを彼氏として連れてきたら別れろって言う。でもプロ野球選手やプロサッカー選手と同じくらいの地位になってたら否定はできない。自分みたいな待遇だったら否定しない。バイトしないと食っていけないようなら(シッシッ)ってなる。
・自分の娘に『私、彼氏の事すごく好きなんだけどすごい貧乏なんだよね』って言われたら悲しい。もう毎月50万くらい内緒でお金渡しちゃう。○○君には内緒だけど、貯金しときなさいみたいな感じで。本当に苦しい時はこれで美味しいもの食べなさいみたいな。自分の娘には幸せになって欲しいから。
・息子は借金まみれになってようが、好き勝手やってたんだからしょうがねえだろって蹴っ飛ばせるけど娘だけは蹴飛ばせない。
・「出来ちゃったんで結婚します。娘さんをめっちゃ幸せにします。」はXXす。目の前に連れてきてXXす。


・少なくともSFLに出てるプロゲーマーはみんな食えてるんだろうなという印象がある。半分以上はプロゲーマーで生活出来てるイメージ。
・プロ野球選手でもプロ棋士でも何でも、待遇を教えてくれないと想像できない。プロ野球なら2軍でも生活できる。プロ野球はメジャーだし、全く認知されなくても生活が保障される。だからプロ野球選手ですと言われた時の説得力はめちゃめちゃ強い。
・でも例えば「プロゲーマーです」「プロ雀士です」って言われた時に、いくら貰ってるの?っていうのが本音。娘の彼氏がそれだったら絶対に聞いちゃうと思う。
・自分が嫁さんの両親に会う時に、通帳を持っていくか迷った。気になる情報だと思うから。
・例えば「1億貯金あって、今仕事してません」でも許せる感じがある。1億という金が今後どういう減り方をするのか気になるけど、目の前にある数字は安心感に直結する。だから安心してくれるなら通帳を見せたいと思った。自分の待遇の話とかもそうだし。その準備ができたてたからプロポーズできた。出来てなかったら言えてない。

・この業界にいて不安を持たないのはヤバすぎ。いつまで続くと思ってんの?っていまだに思う。
・例えば俺が今年収1億稼いだとして、3年も持てば生活出来ちゃうからアレだけど、例えば1000万ならいつまで続くのか超大事。1000万で残りの余勢を過ごすなんて無理。何年続けば子供達を育てられるくらいの余力になるか考えたら10年くらいは必要。
・子供1人高校卒業くらいまで育てるのに2000万くらいかかる。だから子供達を成人するまで育てるのに4000万かかる。今手元に4000万あったとしても、それは養育費なだけで自分達の生活を保障するお金じゃない。お金なんていくらあっても足りない。
・ウメちゃんくらい突き抜けてたら金の心配はいらないんだろうけど、一般的なプロゲーマーというジャンルで見たら、いくら稼いでもお金は足りない。
・1億という金額は自分の中で具体的なゴールとしての数字。年収1億稼いでる力を持った人って、さすがに安泰だと思う。2年貰えてればまあ過ごせる。1億貰えてる人間なんて、あんまり大きい声じゃ言えないけどいたりいなかったり。1億貰える人間は、それをキープしてれば2億、3億もらえる。だからある意味ゴールだと思ってる。そこまでいけば金の不安はないと思う。
・自分が1億貰える人間になれるかどうかと言ったら、運の要素は多分になるにせよ、まあその価値はたぶんないんだろうなって思う。
・だから俺は自分より先輩、おじみたいな人達にはめちゃくちゃ稼いでほしい。その人達より自分が稼げないって現状思ってるから。
・仮にウメさんが1億稼いでたとして、だからゴールというのは嫌。俺が1億稼ぐためには1億5000万とか2億とか稼いでくれないと自分が1億になれない。
・ウメさんが今どれくらいっていう話を居酒屋で話したことがあるけど『はぁ~?!お前みたいな人間がそんな貰ってんの?』ってリアクションしたけど、もっと貰ってくださいって言った。金額だけ聞いたら『もうアガリじゃ~ん』みたいな感じだったけど、自分のためにも『もっと稼いで。じゃないとチャンスはこっちに来ないから。』って言った。
・ときども『すごいな~』みたいに思ったことがあって、直接言わないけど心の内で『もっと稼いでください』って思ってる。
・プロゲーマーは各々個人事業主だし、お互いの収入を話し合うことがない。俺とときどはお互いの契約内容を知ってたことがあったけど、当時の話で今は知らない。


業界の上にいる人間がいい思いを出来ないと、下の人間がいい思いを出来ないっていうのを重要視してる。自分がプロになる前からそう思ってた。
・俺がアマチュア時代に、幕張メッセでやるイベントで交通費込み5000円で受けてた。当時はプロじゃないし、ちょっと強いくらいのトッププレイヤー層に入る位置づけだった。ウメさんと仲がいいから、片道2時間かけて幕張メッセまで行って交通費5000円で仕事を受けてた。でもそれって、俺からすると破格だった。
・片道1000円くらいで、純利益3000円くらいにしからないけど、それでも飯とか食うし2000円くらいで往復4時間かかっても『5000円ってすごく有難いな』って思ってた時期もあった。ゲームのイベントでお金を貰えた経験がないから、すごく有難く感じた。
・例えば今、自分が交通費込み5000円の仕事を受けたら、その会社から新しく発注された時に、自分より後にプロになった人とか若いプロが、俺よりいい待遇を貰えない。「すみません、交通費1000円でやってもらえませんか?」って言われても『ハァ?幕張まで行けねーよ』って人も出ちゃう。
・俺が交通費5000円で受けてる以上、実績とか立場がない人はそれより下の待遇で受けざるを得ない。だから安請け合いをしちゃいけないとプロになる前から思ってた。
・自分としてはどんな仕事もやりたいと思いつつも、安請け合い出来ないから仕事を受けられないことがあった。
・例えばウメさんが1日10万で受けてる仕事を俺が10万円じゃ受けられない。俺が10万貰うためには、30万とか50万とか貰ってないと受けられない。
・俺個人の考えじゃなくて業界で考えると、仕事をする上で舐められちゃいけない。ただ、そういう交渉はプレイヤーじゃ出来ない。格ゲーのプロゲーマーでそういう交渉術をちゃんとやれる人は1人も想像できない。だから、多少マージンを取られちゃうけどマネジメント会社とかマネージャーを雇って、理想的な交渉をしてもらうスタイルを取った方が結果として自分のマネジメントが上手くやれる
・マネジメント会社やマネージャーを雇う事で自分の利益は減るけど、長期的な目線で見た時に仕事の継続とかスポンサーとのやりとりの円滑さとか考慮すると、めんどくさい事はマネージャーにやってもらった方が得。今でも安くない金を払ってるけど、納得してる。
・TOPANGAも昔はにゃん師がやってたけど、今はTOPANGAの別の人がマネジメントをやってくれてる。業界の中身に精通してて、マネージャーさんが車出してくれることもあるし、現場に行った時の不具合をなくしてくれる。
・直接交渉したら、「XXの配信に3時間出てください。ギャラは3万円です。」って言われたとすると、自分に時給1万円の価値があるか考えた時に『お前なに気取ってんの?馬鹿にしてんの?』ってなる。
・本当に個人的な感情なら、半分の5000円でも受けられる。時給5000円の価値があると思ってないし、喜んでやるべきだと思う。2時間働いて1万円稼げるはずがない。世の中のアルバイトなんて深夜で時給1000円~1300円くらい。そんなのが当たり前な中で、時給5000円でやってくださいって言われて「うーん、安いですねぇ」とか『お前誰だよ!』ってなる。金額だけで見たら、俺からすると大体の仕事は断れない。どんなに安くても今ならそれ相応の対価を提示してくれる。業界がちょっと上向きというのもあるけど。
・それでも否定しないと自分以外の人に話が行った時に、その人達が損をしちゃうから安請け合いできなくなってるのが実際の事情だと思う。
・心苦しいけど金額だけで見たらあり得ないくらいの条件を提示して貰っても、拒否しないといけない事が結構ある。でもそれは俺自身だけの問題じゃない
・そういうのをやってると、時給が5万になったり10万になったりする。だからそういうめんどくさい
事はマネージャーに全部やらせちゃえというのが結論。
・自分の価値なんて自分でつけるものじゃない。
・「ボンちゃんが1万円だったら他の若手なら5000円とか3000円でいいな・・・」って思うのが会社。会社も無限に資金があるわけじゃないから、できるだけ安くイベントを成功させようとするし、削れる経費はいくらでも削ろうとするのが当たり前。だから安請け合いしないということは、俺らに課せられた仕事。
・金額だけならホイホイ食いついちゃう仕事は腐るほどある。自分に価値があると自分では思わないから。周りが判断してくれる客観的な数字を聞いて、色んな相場とか客観視した数字をマネージャーと交渉する。
・ウメさんはしのさん(マネージャー)がいたことによってめちゃくちゃ救われてる人間。しのさんもスペシャリストだし、はたから聞いてるとすげーなって思う。ウメさんが引いてるのも何回も見てる。でもそれくらいのバランスがいい。ウメさんが引くくらいの話になって時に、それでも仕事として成立する。すごくいいパートナーだと思う。
・俺自身、『すいません・・・』と思いながら貰ってる。条件とか聞いたら引いちゃう。色んな仕事に出る時に『どんだけ頑張ればいいの?絶対(自分に)そんな価値ないよ』って思いながら全部の仕事やってる。ただ、周りが評価するわけだから、一般的にはそう受け止めてくれるんだなと頑張る。やらなきゃいけない仕事はちゃんとやる。
・自分のスキルを書きだした時に、今以上の待遇を貰える仕事を知らないから、今のプロゲーマーという仕事は自分なりにちゃんと全力でやろうと思えてる。
・ウメさんの「プロゲーマーで全力でやってない奴はクソだ」みたいな切り抜きとか見ちゃった時に、それに入ってないかビクビクしちゃう。冷静に考えたら大丈夫だと思えるけど、もっと頑張れたんじゃないかと思うことも多々ある。


6時間12分頃~