このエントリーをはてなブックマークに追加
2021-06-07 (3)


※ソルの調整について誤訳があったので訂正しました。

With Guilty Gear Strive, Daisuke Ishiwatari aims to make one of the most complex fighting games around finally accessible

"We wanted to open up Guilty Gear."

アークシステムワークスの石渡氏が、「ギルティギアストライヴ」について語ったインタビュー記事が、Eurogamerに掲載されています。

石渡氏は、今作の狙いである新規プレイヤーに向けたゲーム性の変化について、長いコンボを覚えなくても対戦が楽しめて、何が起こっているのか分からない状態をなくし、これまで難しいゲームという先入観を持たれていたギルティギアを、より多くの人にプレイして貰いたいといった意図を語っています。
また、これまでシリーズをプレイしてきた古参プレイヤーに対しては、最初のフィーリングが変わっただけで、やり込めば複雑で挑戦的な要素があるといった、入り口は浅く奥は深いゲーム性を示唆しています。



以下、石渡氏が語った内容を一部抜粋して翻訳したものです。

・これまでのギルティギアシリーズは、コアなファンだけがついてこれるものだった。だから新しい人達にも楽しんで貰えるような、全く新しいものを作りたいと考えた。

・一番大きく変わったのは、これまでのギルティギアは長いコンボを覚えないとゲームができなかったこと。
以前は、プレイが上達する前に、このような難しいことを覚える必要があった。

・シリーズファンの方には、ゲームが単純になって浅くなったという印象を持たれることがあるが、変わったのは最初に触った時の感覚。
深くプレイすれば、より複雑で挑戦的な要素がある。

・これまでシリーズをプレイきたプレイヤーと、これからプレイするプレイヤーとではスキルレベルに大きな差が出てしまう。
この問題を何とかしたいと考えた。振り返ればこれは残念なことで、我々はギルティギアをオープンにしたかった。

・ギルティギアシリーズのファンと新規の間に大きな知識の差がなくなったことで、シリーズに馴染みのないプレイヤーのスタートラインは経験豊富なプレイヤーからそれほど離れていないため、より入りやすいはず。

・本作ではダメージが大幅に増加しているので、ラッキーヒットのように偶然ヒットした時でも相手にかなりのダメージを与えることが出来る。
これまでは、小さく弱い攻撃をヒットさせて、そこから大ダメージに繋げるコンボレシピを覚える必要があった。
ストライヴではワンパンチでも状況に応じてかなりのダメージを与えることができるので、新規プレイヤーにとっては、より直感的にプレイしやすくなっているはず。

・格ゲーは相手を画面端に追い込むと、かなり有利になり、それだけで勝てる事もある。
画面端に追い込む達成感もあるので、それに対する報酬があってもいい。しかし、双方にチャンスがあるようにしたかった。
そこで一定のダメージを与えると壁が割れて次のステージに進み、最初のポジションからスタートするようにした。

・以前は、ダストアタックで相手を追いかけずに落ちてくるのを待った方がより多くダメージを与えられた。上級者になるほど、ダストのあとに追撃しない選択が一般的になっていく。
それでは我々が求めていたエレガントなゲームデザインとは言えない。この問題を解決したいと考えた。
壁を破壊してステージ移行できる仕組みがあるなら、壁破壊を選択する十分なメリットがあるようにしたいと考えている。

・直接会って話が出来ないことが開発全体に大きな影響を与える。だから、結果的にはコロナの影響で開発が遅くなったのは間違いない。

・ロビーを変えた理由は2つある。1つ目の理由は、これまでのギルティギアとは一線を画すものにしたいという思いから。
2つ目の理由は、発売後もロビーを拡張できるようにしたかったから。これまでのアークのゲームでは、コンテンツを増やすことが難しかった。アバターをカスタマイズしたりアクセサリーを付けることが難しかった。

・開発チームで意図的にソルを強くしている。皆が強すぎると言えば、弱くするかもしれない。言っていたのでソルを弱くします、という形にはならないだろう。ただ、キャラの調整はある。
難しいことをしなくても強くなれると感じられる、新規プレイヤーがゲームに入りやすくするためのキャラとして用意した。
ソルに限らず新規プレイヤーが使いやすいキャラが何体かいるが、ゲームを続けていくうちに穴が出来る。すぐに分からない弱点でも、それは意図的なもの。

・これまでのギルティギアは、ゲームを知らない人が対戦を見ても何が起こっているのか全く分からないことがあった。ストライヴでは、熟練したプレイヤー同士の試合でも、何が起こっているのか、どんなやり取りが行われているのかを理解してもらう事を重要な目標の一つにしている。ボクシングの試合なら、2人の選手の間で何が起こっているのか分かるように。
ギルティギアは難しいという先入観を持っている人でも、ストライヴの対戦を見れば自分にもできるかもしれないと思って貰えるかもしれないし、そうなって欲しい。

石渡氏が語るギルティ新作「今までは将棋のようなゲームを目指していた。技術に差があればほとんど負けないゲーム性から、時流に合わせて麻雀のようなゲーム性に変える必要がある」