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Yoshinoro Ono is no longer head of the division that houses Capcom's fighting games, Monster Hunter's Ryozo Tsujimoto has taken the helm

Ono remains on board as a General Manager


カプコンの格闘ゲームのトップが、小野義徳氏から辻本良三氏になったという記事が、海外格ゲーメディア"Eventhubs"に掲載されています。

要約すると、小野氏がカプコンから去るわけではないものの、「ストリートファイター5」のローンチのトラブルや「マーベルvs.カプコン:インフィニット」の失敗が経営に大きな変化をもたらしたとのことです。

格闘ゲームを含む家庭用ゲームを開発している「CS第2開発」のトップだった小野氏が、LinkedInの経歴で2016年11月に「Head of Consumer Games Development Division 2」から「General Manager of Consumer Games Development Division 2」に異動していることと、2018年4月に辻本良三氏が人事異動で「CS第3開発統括 兼 MO開発統括 」から「CS第2開発統括 兼 MO開発統括」になっていることなどから、小野氏が格ゲー部門のトップではなくなった見られたのでしょうか。
なお、小野氏は2017年の「マーベルvs.カプコン:インフィニット」開発インタビューでは「CS第三開発統括 第二開発部長」という肩書になっていました。

カプコンIR執行役員紹介の英語版で小野氏は「General Manager of Management Department 2 and SF Business Department」と記載されている一方、辻本氏は「Head of Consumer Games Development Division 2 and Mobile Online Development Division」となっています。
日本語版では小野氏が「CS第二開発統括 第二編成部長 兼 eSports統括本部SF推進部長」となっている一方、辻本氏は「CS第二開発統括 兼 MO開発統括」となっています。
英語版の方で、小野氏の「CS第2開発(Consumer Games Development Division 2)」に関する情報が抜け落ちているようにも見えます。

いずれにしても「EVO 2018」やカプコンプロツアーの大会で度々姿を見せており、小野氏がカプコンの格闘ゲーム部門の重要なキーパーソンとして活躍していることは間違いなさそうです。

世界中で大ヒットした「モンスターハンターワールド」のプロデューサーとして有名な辻本良三氏は、1973年生まれの44歳。辻本憲三会長の三男ということもあり、『辻ボン』などというニックネームで親しまれるゲームクリエイターですが、格闘ゲームを含む家庭用ゲーム開発部署のトップに就任したことで、カプコンの格闘ゲーム開発にどのような影響が表れるのか今後の動向に注目です。
(Eventhubsの記事では、スト5に関して2018年8月の「EVO 2018」で新キャラを2キャラ同時に発表・翌日配信という、これまでの発表から配信まで間があいていた伝統を打ち破る変化にも触れられています。)


辻本良三氏は1996年にカプコン入社、格闘ゲーム開発の経験もあるようです。

「人を喜ばせたり驚かせたりしたい」という気持ちが強かったので、頭を使ってモノを作る仕事がしたいと思い、1996年にプランナーとしてカプコンに入社しました。

当時は対戦型格闘ゲームといったアーケードゲームが盛んな時期で、『マーブルVSカプコン』や『ウォーザード』を制作している部署に配属され、例えばボーナスステージの企画や、敵のキャラクターを考えたりと、一年ほど様々なタイトルのサポートをしていました。

『超鋼戦紀キカイオー』という対戦型格闘ゲームで、アーケード版からドリームキャスト版まで手掛けた後、『アウトモデリスタ』というレースゲームのメインプランナーや、『バイオハザード アウトブレイク』のネットワークゲーム運営とかに関わっていました。このころくらいからカプコンとして家庭用ゲーム機のネットワークに本腰をいれていった感じです。






小野氏のLinkedIn