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2022-03-01 (3)


カプコンが欧米の「ストリートファイター5」大会主催者向けにCommunity License Agreement(コミュニティライセンス契約)を公開しました。
(現時点では日本はこのコミュニティライセンスの対象に入っていない模様です。)

一部を翻訳すると以下のような内容です。(DeepL翻訳
このストリートファイターVコミュニティライセンス契約(以下「本契約」といいます)は、お客様がコミュニティトーナメントのイベントにおいてゲームを使用するための条件を定めるものです。

お客様は、「同意する」ボタンをクリックすることにより、本契約がお客様とCAPCOM U.S.A., INC.との間で締結された書面による契約と同様に強制力を有することに同意されたものとします。(以下「カプコン」といいます)との間で締結される書面による契約と同様の強制力を有することに同意します。本契約に同意されない場合は、ストリートファイターVシリーズ(以下「本ゲーム」)を大会の運営に使用しないでください。

本契約に同意することにより、お客様は、(i)拘束力のある契約を締結できる法定年齢に達していること、(ii)お客様が法人またはその他の形態の組織の従業員または代表者として行動する場合、お客様が雇用主、法人または組織(該当する場合)を本契約に拘束する権限を有すること(以下「お客様」)を表明するものとします。


背景

カプコンは、プレイヤーやコミュニティの皆様のゲームに対する熱意を高く評価しています。そこで、本ゲームをより楽しんでいただくために、以下の条件のもと、コミュニティでの大会運営を許可いたします。

(略)

II 資格基準

a.イベントとして認定されるためには、あなたのコミュニティトーナメントのイベントが以下の基準を満たす必要があります。

i.イベントの賞金総額は、イベント規約(下記第III章参照)において、イベント開催前に設定され、明確に開示されなければならず、1イベントあたり2,000米ドル以下でなければならないものとします。

ii.イベントの賞金総額は、イベント規約(下記第III章参照)において、イベント開催前に設定され、明確に開示されなければならず、1イベントあたり2,000米ドル以下でなければならないものとします。

iii.12ヶ月間の賞金総額は10,000米ドル未満でなければなりません。

iv.協賛金(スポンサーシップ)は、1イベントあたり5,000米ドル未満であること。

v.12ヶ月間の協賛金(スポンサーシップ)の合計が20,000米ドル未満であること。

vi.ケーブルテレビ、地上波のテレビ放送は禁止されています。

vii.ゲーム資産をもとにしたグッズの製造・販売はできません。

viii.お客様は、イベントへの参加に際して、観客にいかなる料金も請求することはできません。


b.誤解を避けるため、本契約はイベントのみを対象とし、常設の商業施設(例:アーケード、eスポーツバー)を運営するライセンスを付与するものではありません。

c.お客様のイベントが上記の基準の範囲を超えている場合、お客様は、下記第IX項に従って、eスポーツライセンスを申請する必要があります。

(略)

IV 制限事項

(略)

d.禁止されるスポンサー、パートナー、広告、および禁止される活動
お客様のイベントは、以下のような製品またはサービスを販売または宣伝する企業によって後援されることはなく、またお客様のイベントは、以下のような製品またはサービス(または広告を含む)に関与することはできません。(i)ゲームに適用される年齢制限と矛盾する、(ii)ギャンブル、賭博、賭け事、宝くじに関連する、(iii)不適切または不快である、次のカテゴリーを含む製品またはサービス(ポルノ、タバコ、ベイプ(電子タバコを含む)、火器、麻薬、アルコール飲料、政治広告、およびギャンブル)と関連することはできません。



その他に、スト5のロゴを改変したりアレンジする事も明確に禁止され、図で説明されています。

賞金の額やスポンサーからの協賛金などが基準を越える場合は、カプコンに「eスポーツライセンス」を申請し、許可を得た上で開催することになる模様です。

これまで北米を中心に草の根レベルで開催されてきた多くのコミュニティ大会が、「eスポーツライセンス」を申請しない限りこのコミュニティライセンスの制限を受けると解釈され、海外では批判的な声が多数見受けられます。

実況でおなじみのUltra David氏は、弁護士の視点から今回の件についてコラムを執筆しています。
コラムの中でUltra David氏は、カプコンの行動次第ではストリートファイター5のシーンに大きな亀裂を生じさせる可能性があると懸念しています。しかし、他のeスポーツタイトルのIPホルダーとは異なりカプコンはこれまでコミュニティに協力的な姿勢であったため、問題があっても変更を加えていくことを期待すると述べています。




Community Licens(CPT公式)
https://capcomprotour.com/community-license/













【追記 3/2】
欧米での反発が予想以上に強かったこともあってか、カプコンがアナウンスを出しました。
ルールを明確にすることで主催者がより迅速にカプコンの承認を得られるようにしたいとのことです。
今後フィードバックをもとに改善していく模様です。