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2020-07-27 (4)


7月25日(土)・26日(日)に行われた「CAPCOM Pro Tour Online 2020」アジア・東大会1(ブロックH)で優勝したウメハラ選手が、大会を振り返る配信をしました。

ウメハラ選手はこれまでの練習を振り返って、Punk選手やProblem X選手のような海外プレイヤーを相手に、自分はもう歳だから反応では勝てないと諦めて経験でカバーする思考ではダメなんだと考え、トレーニングを続けてきた成果が実ったと語っています。


配信アーカイブ


・最近オンライン対戦で勝率が高かったから、イケるかもなっていうのはあったけど、本当にイケるとは思わなかった。2先とか3先でそんなに上手くいくとは・・・。
・Verloren戦は一番自信があった。様式美さんのおかげでめちゃくちゃやれてたし、むこうはガイル戦をやれてなかったと思う。
・ときど戦は、豪鬼戦自体は結構自信があるけど、この前ラウンジで結構俺が勝ったから、それの対策をされてるときついなというのがあった。ただ、トーナメントだからむこうもガイル戦だけやるわけにはいかない。仕込む時間がなかったんだろうなという感じがした。
・ふ~どは今、対戦して嫌な相手の3本の指に入る。ポイズン戦が分からない。組み合わせとしてはガイル有利だと思うけど、経験がなさすぎる。それに勝てたのはよく頑張ったと思う。
・ポイズン戦は課題。勝てて良かった。(相手にするなら)ミカの方が全然いい。
・セス戦は自信があるってほどじゃないけど、ポイズンとやるよりはいい。自分でも使ってるし。
・ももちのセスは強かった。よくふ~どは勝ったなぁと思った。やない君に負けなければ、結構結果が変わってたかも。
・(ふ~ど戦でCAが当たらなくなった)スタンはやっちゃったけど、超レアだとおもう。
どうしていいか分からなくなった。CAがなくてヒット数が多くて、何やっても全然減らないと思って、とりあえず投げた。投げだったら補正かからないんじゃないかって(本当はかかるのに)パニックになってた。投げ単発よりは、ジャンプ攻撃を当てて投げがいいのかなと思った。
投げは、起き攻めもできないし最低の選択肢だった。せめて小P1発当ててから二択とかそういう選択をすべきだった。

・家で大会に出る事がまずないから、大会中に熱を測ってみた。そしたら38℃あった。こんなに熱が出てるんだと思った。いつも大会に出てる時は体がだるくなる。試合が終わると熱が下がる。大会中は待ってる時も37.5℃くらいがずっと続く。試合直前とかになると38℃くらいになって、だるさがなくなる。37.5℃くらいがだるい。
・サイン攻めとか写真撮ってとかもなかったから、久しぶりに大会中に何もなく集中できた。(普段はファンサービスで)だいたい集中できない。でも、それが仕事だから全然いい。
・Hitboxに変えて初めて大会で優勝した。去年の5月くらいから使い続けて、投資が実ってよかった。ソニックが早いとかサマーが早いとか一部分はHitboxの方が優れてたけど、たぶん全体の操作感だけで言うとレバーの方が強い時期が長かったと思う。Hitboxの方が強くなり始めたのは去年の年末くらいだと思う。
・今はもうHitboxじゃないとガイルでクオリティを出せない。
・トレモとかHitboxとか、結果が出る前はみんな「それ意味あんの?」って言ってくる。そういう方が燃える。
・大足(の差し返し)は狙う気がそんなになかった。練習してたから、勝手に手癖で押しちゃう感じだった。でも簡単なやつばかりだった。ポイズンに対する大Kとか大Pの差し返しは簡単。豪鬼には難しいけど、展開でなんとなく振るポイントがわかるから、見た目ほど難しくない。この辺で中攻撃がくるんじゃね?とか。意識しなくても大足が振れるようになれば武器になる。
・最初は出来なくても、人間って気が付くと出来るようになる。
・11~12Fで反応するのは平常時では無理。14Fくらいが限界。たぶん大会中で集中してたんだと思う。トレモだと14Fがいいとこ。見てから押してた気がする。それは大会中だけ。
・大足を使おうという感じではやってなかった。
・今回は試合してない時はずっと熱が出てるからベッドで座ってた。寝ると眠くなるから。汗をかいてシャツが冷えると嫌だから2回着替えた。それが対策。
・たぶん熱が出ちゃう体質だと思う。それを家にいることで分かって良かった。なんかだるいな・・・って思ってた。
・ラグはVerlorenがちょっとワープした以外は気にならなかった。オンラインでの不都合は、PC版でやってたし俺はなかった方だと思う。まあ、たまたまだと思う。
・10月の大会は出ないつもり。俺に負けた奴が嫌だと思う。お互いに賭かってるものが同じだから、パナシとか受け入れられる。俺だけノーリスクで昇龍拳昇龍拳ってのはマジでムカつくでしょ。
・CPTのために練習してたつもりはない。また明日から平常運転。俺は大会を目標に出来ない。でも勝てて良かったなと思う。

・年寄りが勝ったのが良かったと思う。悪い事じゃないけど、若い人から見て若い人が勝っても夢がない。
・ここ数か月、スト5をやっててこんなに勝率が高いことはない。色々噛み合って勝率が高いから、運もあるけど勝ったりするんだなと。
・昔のゲーメスト杯とかは1先でも負けないと思ってたけど、最近は2先でもワンチャンあるんじゃないの?って思っちゃってた。
・ラウンジで対戦した人(様式美、りゅうせいetc.)が上位に入ったのは良かったと思う。


・この歳で強くなれるっていいジャンルだと思う。諦めなきゃなんとかなる。年齢のせいにして諦めるのは面白くない。世の中で言われてる事も、たいして根拠がないのに言われてるんだと思う。
・放っておくと年齢によって動体視力は衰えていくんだなと思った。練習すれば元通りにしたり伸ばしていける。
・PunkとかProblem Xとかの若い海外プレイヤーは明らかに動体視力がいい。それに対して自分は何が出来るんだろうと考えた時に、経験でカバーしようという思考はオヤジだなと思った。
・すげー奴を見た時に、「でも俺は歳だから経験でカバーしよう」ってのは相当オヤジの発想。そうじゃない、俺がこれにならなきゃダメなんだって思って練習を始めた。経験でカバーするとかダセー思考をしてるのが終わってる。それが一年くらい前。「違う、俺がこれにならなきゃダメなんだ」って思い直して、そこから練習し始めた。
・最初はやっぱり無理なのかなって思ったけど、諦めなければ伸びていく。他人から見れば意味ないと思うかも。根拠があってやってたわけじゃない。
・あの人たちは反応がいいから、反応じゃかなわないと思ったら、プレイスタイルがどんどん狭まっていく。おじさんだから対空簡単なキャラにしようとか、それは嫌だなと思った。
・出来るかどうか分からないけど、練習して出来るようになったらまだまだ格闘ゲームを楽しめそうだなって。出来なかったら「年齢で失うものってあるんだな」って渋々経験でカバーして、勝てなくなったらおしまいって諦める。