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2018-05-02 (1)

「ストリートファイター5アーケードエディション」で活躍するアメリカのトッププレイヤー”ChrisT”選手が、ウメハラ選手にインタビューした動画が公開されています。

この動画は3月末の「NorCal Regionals 2018」で収録されたものだそうで、ChrisT選手が自身のプレイを改善するためのアドバイスをウメハラ選手に求めたもののようですが、スト5の2先でいかにして安定して勝つか?を考える一般のプレイヤーにとってもためになる動画と言えるのではないでしょうか。

【追記】
ChrisT選手は先週末にドミニカで開催されたCPTランキング大会「Game Over Tournament 2018」で南米最強ガイル使いのCaba選手を下して優勝しています。





・日本でも若い人に多いが、自分が練習してきたセオリーや自分の中で常識だと思っていることをスパンの長短に関係なく貫こうとするプレイヤーが、若い人に特に多い。
・スト5のゲーム性と2先というルールだと、初めて当たった相手の性格とか、この人はたぶんこういう人だなというのをある程度予想を立てていかないと、それは一種のギャンブルだけど、そうして割り切らないと、自分からは思い切った行動をして来ない人だと相手もタカをくくってしまう。そういう変化はした方がいい。
・長期戦だとじっくり構えていいけど、2先とかだと開幕30秒くらいで動きを見て、コイツたぶんこういう奴だと決めていかないと、勝ちづらい気がする。

知らない相手と対戦する時は、なるべく最初は安全に戦う。その中で相手の動きを見て、やたら攻撃的な動きをするな、とか慎重な人だな、というのをなんとなく10秒、20秒、30秒と時間が進んでいくにつれて経験で分かってくる。なんとなく自分の中で、対戦相手はこういう人だなというのが分かったら、そこからはある程度自分の普段のプレイ通りに戦える。
・最初、まったく分からない相手に対して、スト5は何をやるにもちょっと危ない。ソニックを撃つにも、相手が飛んできてたら大ダメージになる。とりあえずこれをやっておけばいいというセオリーがすごく少ない。まずは最初安全にいって、相手の傾向を判断して戦う。結局、自分がある程度遅れる。相手の動きを見ないといけないから。相手が開幕から猛然と走ってきても、こっちはどういうタイプかなと見ている分、ロスがあるけど、それでも勝てるくらい実力差があるようにするべき。練習でよくわからない相手に対しても、ある程度様子を見てからでも勝てるように自分の中のセオリーを確立する。
・この人はこういう人だな、と分かっていてレベルの近い相手には逆に自分が開幕から仕掛けていくこともある。それは相手によって変わるけど、知らない相手という前提なら、最初はかなり慎重にやる。

・例えば、密着の攻防で投げ・グラップを最初はこっちも安全な選択肢だと思っていて、その中で相手の防御手段の癖とかも少しづつ安全な行動の中で見ていって、ココ一番で使う技が変わったりする。ただ基本的な戦略、スタイルまでは変わらない。例えばベガ戦で、アックスがめちゃくちゃ多い相手に対しては、普段は垂直ジャンプをしないけど、コイツはあまりにも多いから垂直やろうかなとか。
・普段自分がやらないプレイは大会の中であまりやりたくないと思う。スト4は攻めが強くないゲームだからそれでよかった。いつ通りにやってても相手の無茶がそんなに怖くなかった。でもスト5は相手の無茶が怖いゲーム。こいつは危ない事やってくるな、といち早く察するのが大事なゲーム。セオリーは日本もアメリカも韓国も台湾もそんなに変わらない。その中で勝ってる人たちは、コイツこういう奴だな!と見極めるのが早い。
・クリスTも基本的なところは完璧に出来ている。あとは相手のタイプによって自分を大きく変える勇気があれば大会も得意になる可能性がある。

・サマソで切り返して勝つ可能性があると思えば、サマソをうつこともある。逆に、このラウンドは負けても自分の方がEXゲージが有利だと思えばおとなしく負けることもある。ここでどういう負け方をすると、次のラウンドどういう展開になるかなということを考えながら、負け方を考えている。それが2先の最後のラウンドだとしたら、悪あがきするだろうけど、まだあとがあるならどういう負け方だと次に繋がるのか・・・例えばサマソをうてば次に繋がる負け方になるのか、うたない方が次に繋がるのかを考えている。次に繋がる負け方はどれかを考える。
・体力リードしていれば、タイムオーバーもあるし放っておけばいい。もし自分が負けているなら、相手があまりにも単調ならリスクを承知でしゃがみの一番強いキックをだすとか。キャミィのしゃがみ中Pとかバーディーの立ち中Pとかは、特にケンは困る。ガイルの立ち中Kとかもケンはすごく困るはず。そういう風に相手がケンに対して安全な行動をとってどうにかしようとするなら、ケンはスト5というゲームで弱いから、相手が安全に行動してたら自分も安全に行動したら負けてしまう。弱いから。自分の使っているキャラの強さを受け入れて、多少危険でも昇龍拳や足払いを出さないとやられてしまう。クリスTはプレイが丁寧で真面目だから、あまりリスキーな行動は取りなくないと思う。でもそれだと何も起きずに終わってしまう。セオリーはあるけど、使っちゃいけない技があるとは思わない方がいい。基本的にはこれをやらないというのは自分の中にあるけど、もしこういう相手が現れたらこの技を使うしかないでしょという緊急事態への用意は常にしている。普段は使わないけど、緊急の状況、緊急の相手に対してはこの技を使うぞと頭を柔らかくしておかないと、あれだけ極端なプレイを相手がしてるんだからこっちも極端なプレイで応戦すればいいじゃんとはたから見てて思うようなプレイが出来なくなる。自分の中で勝手に選択肢を狭めちゃう。まずは、リスクを考えずに何だったら返せるのか?状況を打破できるのか?を調べてみて、たまにその選択肢を取っていくことで相手が「この人にはこれは良くないね」と思ってもらうしかない。例えばザンギのコパとかバディーのコパとかやってきたら、弱サマソをうっちゃう。

【リバサ(ウメ)昇龍のコツについて】
・相手の動きを見て、やたらジャンプしてきた前ステしてきたり、とにかく間を置かずにせめて来ようとする人と、ジリジリ様子を見ながら来る人相手、どちらもチャンスが来る。こちらがダウンした時、普段ジリジリしてる人がいきなりガッと来ない。初めから猪突猛進の人は1回でもダウン取ったらそこで決めようと来たりする可能性が高い。いろんな相手の癖とか性格とかを対戦していく中で分かってくる。理屈じゃなくて、コイツ絶対こういう奴だろうみたいな感じでうつ。何故かと言われたら経験とか勘。考える前に直感でコイツはうってくるな感じた瞬間にうつ癖をつけないと、状況が危なくなってから(昇龍を)うつから読まれやすくなる。説明が難しい。動画とかがあれば、なぜここでこれを出したのか?をあとから説明できる。他の人から見たら、ここでうつ必要がないように見えるけど、ここで投げを食らっちゃうとすごく危ないから、この時点でサマソうったんだとか。この展開だとこのまま大人しくしていると負けちゃうなというのがなんとなく経験で分かる。瞬間、瞬間で。たぶんそういう状況でクリスTは大人しくしちゃう。まだうたなくてもいい、まだここで我慢していれば勝てるかもしれないと判断するけど、でも実際にはそこで勝負しておかないと、後々ジリ貧になって負けちゃう分岐がくる。ここが勝負所だぞという見極めがまだ甘いのかもしれない。勝負所で無敵技をガードされること自体は悪い事じゃない。ここでうたなきゃダメだという判断が遅い。

・大会で緊張することは年に1回あるかどうか。ちょっと緊張感はあるけど、ドキドキしてどうしようというのは慣れてるから年に1回もない。性格とかもあって、結構キャリアが長くてもどこまでいっても緊張しちゃうタイプの人もいるし、若くてもあまり緊張しない人もいる。それは人それぞれ。緊張しているというのは、集中できてないということ。2先に自信がないとか、相手が何をしているか分からないとかいろんな余計なことを考えて、集中できなくなるから緊張するんだと思う。それは結果を出したいという気持ちが強くて、結果を出すために相手がどういうタイプか知りたいし、長いスパンでやらせてほしいと思うかもしれないけど、1回それをすべて忘れて普段の練習通りにやる。普段の練習通りに自分が出来てたと思えば、自分が自分に合格点をあげるという感じに、他人がどう見るかじゃなくて自分が自分に合格点をあげるという風に切り替えたら、もしかしたらそういうことがきっかけで緊張しなくなることがあるかもしれない。