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2017年1月2日(月)に行われた「Daigo the BeasTV」配信で、プロゲーマーのウメハラ選手が『ストリートファイターV』シーズン2のバランス調整についての意見を語るとともに、自身がプレイしてきた過去の格闘ゲームの調整の歴史を解説しました。

ウメハラ選手曰く、勝ち負けよりも自分がプレイしていて気持ちいいかどうかを重視した調整の方が流行るそうです。
ストVシーズン2の調整で強化がされたキャラについては好意的な意見を述べる一方、シーズン1で強かったキャラが弱体化されて、そのキャラを使っていた人たちが楽しめなくなっている事に苦言を呈しています。
ウメハラ選手の考える理想の格ゲーとは『全キャラに操作していて気持ちいい部分がある』ゲームのようです。

ちなみに『ストリートファイターV』シーズン2については、ガイルとザンギエフを最強ぶっ壊れキャラに挙げています。


配信アーカイブ
https://www.twitch.tv/daigothebeastv/v/111479518

 動画
https://www.youtube.com/watch?v=MAHrNJIPIG4

https://www.youtube.com/watch?v=W2nSvz-llEI

https://www.youtube.com/watch?v=-MG2YCVOLHw

https://www.youtube.com/watch?v=ITT3C4tSRRY




以下、ウメハラ選手のバランス調整についてのコメントまとめです。


ストリートファイターVシーズン2について
ガイルは神。スト5で自分のやりたい戦い方はガイル。
リュウは近距離の火力が特徴的だった。
立ち回りで体力を減らせるという事を考えると、ガイルの方がしっくりくる。

シーズン2の調整は、概ね好意的。
ここはこうした方が良かったという点もある。

調整の歴史
ストリートファイター1
昇龍拳で半分、波動拳で1/3減るくらいだった。

ストリートファイター2
波動も昇龍も普通になった。今の格ゲーの原型。

ストリートファイター2ダッシュ
さらに人気がでた。その理由は四天王追加、同キャラ対戦など新要素がたくさんあった。
もともと強かったキャラがそのまま強かった。
格ゲーの歴史の中でおそらく一番流行ったゲーム。

ストリートファイター2ダッシュターボ
スピードアップが特徴。
全体的に攻撃力が下がった。
強かったガイル、ダルシム、ベガ、バルログが弱体化された。
前回楽しく遊んでた人が、初めてちょっと楽しくないな・・・となった。
バイソン、ブランカ、本田、ザンギが強くなった。

新技の追加
リュウとケンの空中竜巻
ダルシムのテレポ
春麗の気功拳
ブランカのバーチカル
本田の百貫
など

スーパーストリートファイター2
12キャラ→16キャラになった。
リバーサル表記、ヒット数表記が初めて表示されたゲーム。
グラフィックも音楽も進化した。
強すぎたバーチカルや百貫、ハイスピードダブラリ等の技が弱くなって
弱すぎたバルログやベガは普通に戦えるようになった。
ザンギのスカりポーズが追加されたり、対戦ゲームとしてまともなゲームになった。
しかしイマイチ流行らなかった。その理由はスピードが下がってダッシュと同じになったこと。
全体的にマイルドになっていいゲームだったが、強かった技が弱くなってみんな不満を抱えていた。
餓狼伝説スペシャルやサムスピが流行っていて、色々な格ゲーが出ていた。
スパ2が流行らなかったのは、ゲーム作りにおいてすごくいいヒントが隠されている。

スーパーストリートファイター2X
スピードが選べるようになった。(早くなった)
スパコン(ゲージ)がカプコンゲーで初めて導入された。
投げに受身がついた。
全キャラ新技が追加された。
スーパーの時のキャラも使えて実質32キャラ。
豪鬼が使える事がゲーメストで発表されて、他のゲームをやっている人を一気に引き込む事件があった。
いざ使ってみたら超強かった。10-0に出来る組み合わせがいくつもある最強キャラだった。
しかし、それが離れていた人達をスト2に引き戻すのに一躍買った。
ゲームバランスはないに等しかった。スパ2からかなり破綻した。
最終作がスパ2までだったら、ストリートファイターシリーズが終わっていたまである。

ヴァンパイア
スト2以外の格ゲーとしてゲーメストが特集した。
キャラ人気はあったが、対戦ゲームとしてはイマイチ流行らなかった。
チェーンコンボが初めて導入された。
モリガン、デミトリ、オルバス(+サスカッチ)が強いとされていた。

ヴァンパイアハンター
2作目で人気が大爆発した。
ウメハラ選手「その当時の、本当にすごい人たちが作った。クリエイターとしての能力が高すぎる。よく作った。
ヴァンパイアは単純に企画がすごかったが、ティテールの部分で練りきれていなかった。
みんなに受け入れられていなかった目押しコンボがチェーンコンボと名前を変えて新しくなった。
誰でも出来るようになった。
4キャラ追加された。
デミトリは弱くなったが、モリガンとオルバス据え置き。
サスカッチとビシャモンがパワーアップ。

普通に考えたらクソゲーだと思われそうなところ・・・
高速移動砲台のパイロン追加。モリガンが勝てないくらい。追いつけない。
フォボスもEXゲージで飛び道具を撃ってヒットしたら即死だが、それでも最強ではなった。
最強はサスカッチかオルバス。
サスカッチはコマ投げくらうと終わり、オルバスはガーキャンくらうと半分減る。
バケモノしかいないゲームで、ビクトルが格ゲー史上最弱のキャラだった。
ビクトルは、リーチがあって攻撃力と体力が高いが、他のキャラが強すぎて最弱になった。
ドノヴァンやレイレイなど弱くてもファンが多い面白いキャラがいた。

ヴァンパイアセイヴァー
あまり流行らなかった。イマイチ。
理由は他の格ゲーがあったからというものあるが、ハンター勢が移行しなかった。
ウメハラ選手「こんなに前作のプレイヤーを移行出来なかったゲームは知らない。(移行しなかった人たちは)格ゲーそのものをやめてしまった。
理由は、ハンターの時はイライラするところもあるが、自分が気持ちいいところがあった。
ビシャモンなんて10秒くらいラッシュで固めていて、その最中相手はイライライライラしていた。
パイロンもずっと逃げ回っているし、掴まったらしょうがないみたいな感じで、みんな腹が立っているが、なんとなく自分に気持ちいい瞬間があるから納得していた。
サスカッチなら1回触れば勝ちだが、1回も触れず負けても仕方ない等、みんなが納得するゲームだった。
セイヴァーになってマイルド調整でまともになった。
ハンターの時のような尖ったキャラがいなかった。
スピードは上がっているが、ハンターからセイヴァーになって喜んだ人はいなかった。

ストリートファイターZERO3
出たばかりの頃は流行っていた。
全国大会が終わって、人が減ったがその後TV放送でV豪鬼をみんなが見て衝撃を受けて人が増えた。
「このゲームZイズムで遊ぶゲームじゃないの?オリコン繋がるの?」となった。
ウメハラ選手「Zはまともなスト2みたいな感じ。ゲームとしてはオリコンが無い方が面白い。というか、まとも。
オリコンの存在が広まって、もう一度爆発した。スト2Xの豪鬼と同じ現象が起きた。
しかしゲームとしては滅茶苦茶で、オリコンで7割くらい減ってゲームとしておかしかった。

ギルティギアXX
青リロでソルがマイルド調整されて、ウメハラ選手のモチベーションが落ちた。

カプコンファイティングジャム

黒歴史みたいなゲーム。
ウメハラ選手にとってはいいゲームだった。
その理由は、ユリアンが面白かったから。ブロッキングの仕様がおかしくて、それが結果として面白かった。
ウメハラ選手「自分の記憶に残っているいいゲームは、使っていて楽しいキャラがいた。」


まとめ
ヴァンパイアハンターは滅茶苦茶で怪獣大戦争。セイヴァーではマイルド調整になった。
スト2Xは滅茶苦茶だが、いまだにやっている人がいる。
ストIII3rdもバグをなくした新基板があるが、みんな大体旧基板でやる。
ウメハラ選手「結局みんな勝ったり負けたりとか、全体のバランスなんかたいして気にしていない。自分のキャラが面白いかどうか。
ヴァンパイアハンターで言えば、サスカッチの永パやらせろやとか、フォボスだったらコンフュージョナーで即死させろやとか、パイロンだったらとにかく飛びまわって弾撃たせろやとかで、バランスなんてどうだっていい。相手が何を考えているかなんてどうだっていい。
ウメハラ選手「結局みんなが何を楽しんでいるかといえば、操作性。俺が使っていて気持ちいいかどうか。これは間違いない。調整というか、ゲーム作りはそこ。バランスの悪いゲームほど俺から言わせれば流行ってる。どんなクソゲーがこの世に出ても人が死ぬわけじゃない。」
作品作りは、まだないモノを作らないといけない。
あれを直す、これを直すとか悪いところをなくすのは病院。
ウメハラ選手「何がいい物か分かってない人達にいいものを提供するのが作品作り。調整というのは、そこを大事にしたほうがいい。


ストリートファイターVシーズン2
ガイルとザンギは、ぶっ壊れキャラ。
ヴァンパイアハンターの時の、なんでこれで俺が負けるんだよという気持ちにさせてくれる素晴らしいキャラ。
強いと思うのは、バイソンとラシード。
あとはダルシム、ララ、ユリアンも強くなった。
ここまではOK。

しかし、ここまでするなら前いたキャラたちは据え置きにすべきだった。
自分が使うキャラが楽しければ、ガイルが最強だろうがザンギが最強だろうがどうでもいい。
ガイルが最強らしいですよと言われても「まあいいじゃん俺らも糞キャラ使ってんだし」と言えるのが格ゲーの世界。
今回調整されたリュウやナッシュ、ケン、春麗、ミカは据え置きで良かったし、据え置きにしたところでガイルに勝てない。
ガイル、ザンギ、バイソン、ラシード、ダルシム、ララ、ユリアンを使っている人は楽しいが、前回強くて弱体化されたキャラを使っている人達は、確実に楽しくなくなっている。気持ちよくなくなっている。
しかも全体のキャラ使用率も高かった。
その人たちがハンターからセイヴァーになった時みたいに、もういいや・・・となってしまう可能性がある。
せっかく練習してきたことが全部無駄になってしまったと思ったら、遊びだから楽しくなくなる人が出てくるのは間違っている。
ウメハラ選手「強すぎるキャラがいて流行らなかったゲームは見た事がない。結局気持ちいいキャラなのか、気持ちいい瞬間があるか。結果として弱くなっているかもしれないが、強くなっているんじゃないかという期待は持たせたほうがいい。攻撃力が下がったりリーチが短くなったりしても、とんでもない新技が追加されて使い方によっては強そうみたいな。」

みんながみんな楽しめる調整にしないと、信用に繋がる。
前回ナッシュ使っていた人が、1キャラじゃなくて色んなキャラをさわっておかないと・・・となる。
バランスという点ではかなり無茶苦茶してきたなと思うが、概ね良いと思う。
ウメハラ選手「前回強かったキャラを据え置きにするとか、強すぎた部分を弱くして何か新しい要素を追加。微調整でなく、もっと個性的にしていれば、もう何も言う事がなかった。



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追記

調整についてウメハラ・ふ~ど・ネモの3人が語った第2弾

ウメハラ、ふ~ど、ネモが語る格闘ゲームの調整『スト5はどうあるべきか?』『技術介入度』『入力遅延』『キャラコンセプト』『オンライン対戦』『Vシステム』『立ち回り』など

http://chigesoku3.doorblog.jp/archives/50389315.html