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matsudaaaaa
https://twitter.com/Matsuda_satoshi/status/460624949179207680/photo/1





  









―世界で最も長く賞金を稼ぎ続けているそうですが、初めて賞金を取ったのはいつですか?

ウメハラ
17歳の時に世界チャンピオンになったので、その時からだと思います。


―勝負論の本の話の流れから―

僕が小学校高学年、中学校の頃はゲームセンターって言っちゃだめな場所、ゲームはやりすぎちゃダメなものって印象があった。自分としては一生懸命、真剣に打ち込んでいるつもりでも中身を知ろうともしない周りの空気があった。世間の人を唸らせるような活躍をしたいと子供の頃から思っていた。偏見のない状態で世に出れば、それなりにインパクトを与えられると思っていたが、予想以上の反響で嬉しい。



質問
烈さん(大分県・20代)

Q.格ゲープロの収入源がわかりません。大会の出ない日はどうするのか?仕事のない日はどのような1日を過ごされるのか知りたいです。

ウメハラ
練習が仕事。練習しないと下手になるので、練習が仕事だと思っている。
収入源は大会の賞金以外だと、スポンサーからの給料や書籍、イベントのゲスト出演料など。
ゲームの製作のアドバイスや漫画の監修なども。



―どんな練習をするんですか?

ウメハラ
ゲームセンターに行くのが自分にとっていい練習になると思えばゲームセンターでやるし、家庭用でやるのがいいと思えば家庭用でやる。空いてる時間を使って効率よく上達することを考えている。

―ゲームのマイナーチェンジが繰り返された時に、みんな横並びになってからまた最強のウメハラを作り直すのがすごい。

ウメハラ
大変だと思う。長いこと繰り返すと、どうすれば上達するのかが分かってくる。長い間格ゲーをやり込んでいる人たちは、上達するための道筋が分かっていると思う。普通はこれだけ練習してまた1からかよ・・・と思ったらやめてしまうかもしれないが、プロじゃない時からやっていたのは大変なことだと思う。


―以前のゲームの業を新しいゲームに応用できるんですか?

ウメハラ
人間が相手である以上は、応用できる部分を意識して探す。1対1のルールは変わらないし、これとこれは10年後、20年後でも通用するだろうなという部分を探す。


質問
筋肉マンさん

Q.格ゲーで強くなるために一番重要なステータスは何だと思いますか?

ウメハラ
スポーツと同じで才能はあるけど、自分でトレーニング方法を考えるのが苦手な人がいる。
自分1人では上達しないけど、いい先生がいるとどんどん上手くなる人もいる。
プロは自分ひとりで全部やらないといけない世界なので、それを考えると戦略を考えるのが一番重要。
反射神経や技術はある程度までいけば差がなくなる。
より強い戦略を考える能力が一番重要だと思うが、スポーツのようにトレーナーと選手の分業になってくるればまた変わってくると思う。


質問
ホッピーさん(愛知県)

Q.ウメハラさんは格ゲーをやっていて苦痛に感じることはないんですか?

ウメハラ
ありました。若い頃に大会が近くなってきたとき、プロ1年目も苦痛でした。
体調を崩したこともあった。そうはいってもプロになった以上は続けていかなければいけないので
どうすればモチベーションを維持しながらゲームをやっていけるのか考えて出来たのが1冊目の『勝ち続ける意思力』


―好きな曲は?

ウメハラ
思い出深い曲。僕が大好きなアニメ、宝島のEDテーマ『小さな船乗り』




―生まれる前のアニメですが


ウメハラ
DVDボックスを買った。一番芸術で認められているものは何かと話している時に、友達が漫画やアニメは小説や映画に比べて落ちるのかと言ったが、信頼している人が『君たちはいいものを見てないからだ』と言って薦められたのが宝島だったのでDVDボックスを買った。

ストーリーもいいが、シルバというキャラは他の漫画やアニメで見たことがないかっこよさがあった。シルバが見たいから宝島を見るという感じだった。

―子供の頃は

ウメハラ
ゲームは好きだった。ファミコンは5、6歳くらいから。ゲームセンターは11歳くらいからで、そうなると家庭用ゲームはほとんどやらなくなった。父親の影響は大きいと思う。簡単に鵜呑みにするなと言われていた。何が正しいのか自分で考える癖がついたのは、格ゲーに生きていると思う。

格ゲーでは強いキャラや弱いキャラ、有利不利があるが、誰かがそれを言って答えを出しても自分はそう思わずに攻略していると半年、1年たった時にやっぱり違ったとなってくる。




―初めて日本一になったのは15歳の時?嬉しかったですか?

ウメハラ
そうでもなかった。実力的には14歳くらいで自分より強い人はいないと思っていた。
ただ全国大会だとどこから強い人が出てくるのか分からないと思っていて、それでもいなくてがっかりした。
この頃はどの国でどれくらい流行っているかという情報が全くなかった。17歳の時に世界大会があったが、それまで世界大会なんてなかった。その後も世界大会はしばらくなかった。

―どうやって世界大会があると知ったんですか?

ウメハラ
ゲームセンターにポスターが貼られて、そこに書いてあった。当時のプレイヤーはみんな知ってた。日本とアメリカのチャンピオンが対戦するというものだった。

―学校を休んでいったらしいが、理由は?

ウメハラ
覚えていないが、ゲーム友達以外には自分がゲームに熱中しているとは言えなかった。

―学校を休んでいくんだから結果を出さないといけないという気持ちはなかった?

ウメハラ
不真面目だったので、あまりなかった。

―どんな気持ちで望みましたか?

ウメハラ
絶対日本が一番強いと思っていた。勝って当たり前だと思っていたが、実際には思っていたよりレベルが高かった。

―背水の逆転劇について

ウメハラ
一番多いのが2000万回再生だが、実際にはどれくらいかわからない。あれは一番いい試合だった。


―追い込まれてからの巻き返しはどういう心情?

ウメハラ
あまりにも状況が悪いと開き直ってしまう性格。もうジタバタしてもしょうがないなと思ってしまう。
背水の~の時も、出来ることをやるけど普通に考えたら勝てないなと開き直れる。

―もうミスは出来ない状況で切り替える方法があるんですか?

ウメハラ
その時は意識的にやったわけではないが、勝手に開き直ってしまう。
焦ってやってもいいことはないという経験があるから、そうなるんだと思う。

―練習はどれくらいするんですか?

ウメハラ
今はまた新しいゲームになったので、7~8時間は練習する。


―もう1曲、好きな曲を

ウメハラ
セント・オブ・ウーマンが好きな映画で、その中でアル・パチーノが踊る時にかかる曲『Por Una Cabeza』が好き。








―ここからは勝負論。『100戦100勝と勝ち続けることは違う』という言葉が印象的です

ウメハラ
100戦100勝はそもそも無理。勝ち続けるのが大事だと思っているのは、ゲームが変わるとまた1に戻る世界に子供の頃からいて、勝てなくなったら過去の勝利がなかったことにされてしまう世界なんだなと思ったから。記録には残っているが、もう光は当たらないんだなと思う。前の日に100連勝しても次の日10連敗したら100連勝のことより10連敗の方が重要視される。

勝ってました、強かったですとかいう言葉の虚しさを誰かに教えられたわけでなく肌で感じた。だから長く勝つためにどうすればいいのか子供の頃から考えていた。目先の勝ちにこだわると成長に繋がらない。

―目先の勝ちにこだわると成長に繋がらないとは?

ウメハラ
最初の半年だけ通用する戦法を使って勝つと、他の部分が強くならない。
5年とか10年続く戦法ならそれでもいいが、自分から見たら持って半年だろうと思う戦法がある。それを続けてしまうと5年続いたら、残りの4年半は負ける側になる。



質問
鈴木ゆめさん(東京都)

Q.これからゲームの世界はどうなっていくと思いますか?

えいたさん(東京都 20代 男性)

Q.プロゲーマーの未来はどうなっていくと思いますか?


ウメハラ
プロという括りかわからないが、偏見はなくしたい。
ひとつの競技、仕事として普通に扱われればいいなと思う。
そこまでゲームがいいものだと言われても違和感があるので、まっすぐに見られて発展するのであればそれはそれでいいと思う。







おたより
http://fast-uploader.com/file/6954196899344/

本編 (烈5:00 ダイスケ21:40 えいた42:20)
http://fast-uploader.com/file/6954207263583/




追記
子亀100号さん(東京都 20代男性)

格闘ゲームでウメハラさんの事を知ったのですが、今やその枠を越えマルチに活躍していますね。
次はどんな事をしてくれるのか楽しみでしょうがないです。
帝聖さん(東京都 30代男性)

僕は昔からウメハラさんの大ファンです。昔僕は物事に真剣になることができませんでした。そんな時に、ウメハラさんのどんな状況でも諦めずに戦う姿を見て感動しました。十数年、世界のトップに立ち続けるウメハラさんは僕の憧れです。今ではウメハラさんのやっている格闘ゲームをやっています。これからも人々を感動させるプレイヤーであり続けてください。応援しています。
ニューマイ大好きおかんさん(大分県 40代女性)

毎朝通勤の車内で拝聴しております。今回のインタビューゲスト、梅原さん。昨年の春までは全く存じ上げておりませんでしたが、娘の進路などのことで母親として思い悩んでいた時に知人が1冊の本を貸してくれました。それがウメハラさんの著書『勝ち続ける意思力』でした。正直、そのような時でなければ手に取るようなことはなかったかもしれません。ひとつの壁にぶつかった時に、今まで見えていなかった物が見えるように感じることが出来るようになればその壁はきっと自分を成長させてくれるのだと、この歳になって気づくことが出来ました。一度は笑顔が消えていた娘も、今は自分らしい道を見つけて笑顔で学校に通っています。